「AIが作成する記事と自分が作成する記事、それほど変わらない。むしろAIの方が優秀なのでは?」AIの目覚ましい進化の前に、WEBライターとして生きる道に絶望を感じている方も多いかもしれません。
実際のところ少し前までは内容が薄かったAI記事も、ここ最近で急激な進化を遂げ、読むに値する充分なレベルまで到達しています。
とはいえ、WEBライターの道を諦めるにはまだ早いです。今までのWEBライター像から変化する必要はありますが、むしろ本格的に稼げる時代が到来する可能性もあります。
この記事では、AI時代に求められるWEBライターや今後のWEBライターとして生き抜く方法を提案しています。
目次
ひどいWEBライターに代わって本物が稼げる時代がくる

「WEBライターはAIに仕事を奪われて、まともに稼げなくなる」そう考えている人も多いかもしれません。確かにWEB上の情報をまとめるだけの汎用的なWEBライターはAIに代替されて案件を獲得できなくなるでしょう。
一方で確かなスキルを持つWEBライターは、明確なAIとの差別化ができるため、より貴重な人材として重宝される可能性が高いです。
この項目ではAIの進化に伴うクラウドソーシングサイトの案件内容の変化と、本物のWEBライターが稼げる理由を説明します。
- AIの進化に伴うクラウドソーシングサイトの変化
- 低品質なAI記事の乱発による揺り戻しがくる
AIの進化に伴うクラウドソーシングサイトの変化
2〜3年前は、文字単価1円〜1.5円程度でWEB上の情報をまとめて記事にする案件がたくさんありました。私自身、以前はランサーズだけで案件受注して20万円近くまで稼げていました。
しかし、今ではクラウドワークスの他にインディードなどの求人媒体を使って、なんとか案件を確保している状況です。
提案できる案件数は少しづつ減少していましたが、ここ1年でさらに減りました。
生成AIの劇的な進化を考えると、クライアントがAIを使った記事の内製化を検討するのは致し方のないことです。
しかし、果たしていつまでもAIによる記事生成が続くのでしょうか。そうは思えません。
現在は、新しいテクノロジーが試されている段階です。試行錯誤の結果、より良いAIの活用法が厳選されて定着するでしょう。
低品質なAI記事の乱発による揺り戻しがくる
AI活用の過渡期である現在は、低品質なAI記事が氾濫している時代でもあります。テキストに限った話ではありません。
YouTubeのAIサムネやAI生成による資料にうんざりしている人も増えつつあるのではないでしょうか。なんとなくAIとわかってしまう成果物に、人は拒絶反応を示すようになるでしょう。
コンテンツマーケティングの考え方が見直されるようになれば、やがて本当のライティング力をもったWEBライターの需要は上がるはずです。
「人間らしい読者の背景と意図の読み取り」「小手先に頼らない心に響く文章」全てはここに集約されると言っても過言ではありません。
いつ揺り戻しが来るのかは定かではありませんが、そう遠い未来ではないでしょう。その時に備えてライティングスキルを磨いておきましょう。
AI時代のWEBライターに求められるものとは?

AIに代替されないWEBライターになるためには、人間にしかできない確かなスキルを持つ必要があります。一体どのようなスキルを持つべきなのでしょうか。
3つの確かなスキルを紹介します。
- 人を動かすライティング
- 経験に裏打ちされたSEOの専門性
- ニッチな専門性と体験
人を動かすライティング
体温のある心に響くライティングは人間の得意分野です。AIにもできないことはありませんが、その深度は人間には及びません。深い体験と経験に裏打ちされた人の言葉は、特に同じ境遇にある人には響きやすいものです。
また、人の心を動かすライティングは、情報まとめ案件をメインに受注しているライターとの差別化にも効果的です。人の心に響くライティングは、いわゆるセールスライティングとも言われる分野ですが、習得すべき重要スキルの一つです。
セールスライティングのスキルをアピールできれば、SEOだけでなくセールスレターや営業の分野でもライターとして活躍できるようになります。
セールスライティングを身につければ、低単価案件で消耗することは無くなるでしょう。
経験に裏打ちされたSEOの専門性
今のSEOは、AIが生成できる「最大公約数的な正解」ではなく、独自性や信頼性(E-E-A-T)を重視しています。
AIが苦手とする実体験に基づく具体的エピソードや、最新の市場動向をSEOの文脈に組み込み、読者と検索エンジンの双方から評価される記事を構築する能力は大いに重宝されるでしょう。
基本的なSEO対策はこれまでと大差はありませんが、経験に基づいた一次情報の扱いがポイントです。検索意図の深い洞察とAIには到達できない一次情報の分析と処理は、AI時代のWEBライターに求められるスキルです。
ニッチな専門性と体験
言語化されていない一次情報とニッチな専門性はAIにはない人間特有の強みです。ネット上の情報を集約して作成されるAI記事は数秒で生成できます。
WEBライターが作成する記事の価値は、検索しても出てこない実体験です。例えば、特定の地域の地盤特性や、ニッチな趣味の失敗談など、自身の体を通した「経験」をSEOの文脈に乗せて伝えます。
誰もが書く広範なテーマを捨て、自分にしか語れない狭く深い領域を掘り下げ、「情報の出し手」としてのポジションを確立できれば、替えの利かない唯一無二のライターとして指名されるようになるでしょう。
AIと人間の分業方法

WEBライターとして生き残るためAIとの差別化は大切ですが、その一方で、より生産性を高めるにはAIを自在に使いこなす必要があります。
記事を作成するにあたって、人間とAIの具体的な分業方法を紹介します。
- 1.【人間】設計と思考段階
- 2.【AI】下書き
- 3.【人間】ファクトチェックや磨きあげ
1.【人間】設計と思考段階
設計や思考という上流工程は、AIには代替できません。
AIは指示(プロンプト)に従って情報を整理し、文章化する実務には長けていますが、「なぜその記事を書くのか」という戦略的な目的までは判断できません。
読者の置かれた状況を想像し、心の機微に触れるような「切り口」を見つけることは、人間にしかできない高度な思考作業です。
具体的には、ターゲットの検索意図の言語化、差別化のための独自視点のピックアップ、そして記事全体の「読後感」の設計を人間が行います。AIが生成した最大公約数的な回答を、人間の知性と実体験で「価値ある情報」へと昇華させる設計図を描きます。
AIとの分業によってできた時間の余裕を、頭を使って一生懸命考えることに使いましょう。
2.【AI】下書き
AIの最大の強みはゼロから形にする速さと膨大な情報処理です。下書きは、AIに任せた方が良いでしょう。
人間が設計した構成案に基づき、AIに各見出しの本文を生成してもらうことで、大幅な時間短縮ができます。
AIは数秒で数千文字を書き出すことができ、情報の要約や表現のバリエーション出しも得意です。
この段階でのAIの成果物はあくまで素材に過ぎません。AIが生成した下書きをそのまま使うのではなく「論理的な矛盾はないか」「読者の感情に寄り添えているか」は人間が精査しましょう。執筆時間を大幅に短縮するための強力なエンジンとしてAIを活用します。
なお、全ての下書きを常にAIで生成すると、自分のライティングスキルが鈍ってしまいます。ゼロから文章を作成する作業は確保しておきましょう。
3.【人間】ファクトチェックや磨きあげ
最後のファクトチェックと総仕上げは人間がやるべき仕事です。
AIが生成した文章には、事実とは異なるもっともらしい嘘が入ることがよくあります。
数値の正確性や情報の鮮度、引用元の信頼性を公的機関のデータ等と照合し、情報の正しさを担保するのはライターの責務です。
最後の磨き上げでは、AIがよく使う堅い日本語やオーバーな表現、無機質な表現を、より人の心に届きやすい生きた言葉に変換します。
語彙力やワードセンスが問われるポイントです。リード文やCVに直結するポイントでも、生きた言葉をふんだんに投入したいところです。
文体のリズムを整え、独自の体験談や専門的な見解を入れることで、AIにはできない「共感」や「説得力」を生み出します。最後の磨き上げで独自性を出せるライターは、一つ抜きでた存在になり得るでしょう。
専門性や体験がないWEBライターの生き残る道

専門性と独自の体験は他のライターとの大きな差別化ポイントとなりますが、専門性や独自の体験がないWEBライターは生き残れないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。秀でた専門性や珍しい体験がない場合は別の領域で活躍する道を模索してみましょう。
ライターのスキルをベースに横展開できそうな領域を考えてみました。
- インタビュー記事に活路を見出す
- ファクトチェック専門家への道を模索する
- プロンプトを専門に考える人材を目指す
- 人の心を動かすセールスライターを目指す
インタビュー記事に活路を見出す
インタビュー記事の需要は、SEOライティングの次に高いと言っても過言ではありません。インタビュー素材を元にストーリーを作って記事化したい、という依頼は案外多いものです。
インタビュアーもできれば、さらに高単価な案件を多く獲得できます。
インタビュー記事は、高い専門性やニッチな体験がなくとも対応可能です。求められるのは要約力と構成力です。ネット上の記事をまとめて報酬を得ていた人ならそれほど難易度は高くありません。
取材込みで依頼されることが多いため、取材の手法まで合わせて学んでおくと心強いです。
取材込みとなると、一般的なWEBライターからスキルアップするにはやや敷居が高いですが、AI時代を生きるWEBライターとして、やがて必須スキルとなる可能性が高いです。
ファクトチェック専門家への道を模索する
「情報の正確性を担保する番人」であるファクトチェック専門家への道は、AI時代において有効な生存戦略となり得る可能性を秘めています。
AIはもっともらしい嘘をつく性質があるため、企業やメディアにとって公開前の情報の裏取りは極めて重要な課題です。
ファクトチェック専門家に求められるのは、徹底したリサーチ能力とエビデンスを見つけ出す執念です。
正解を探し当てるスキルを磨き「この人がチェックした記事なら公開しても安全だ」という信頼を積み重ねることで、専門知識を持たずとも、メディア運営に欠かせない専門職として独自のポジションを確立できます。
現時点ではファクトチェック専門の依頼は見かけないため、ランサーズのパッケージなどを使ってアピールしてみてはいかがでしょうか。
プロンプトを専門に考える人材を目指す
プロンプトというと大袈裟ですが、要はAIに理解させるための検索意図や検索背景の深掘りです。キーワードと記事の意図やゴールをヒアリングしたうえで、想定読者の検索意図や背景を深掘りします。
専門家として依頼を受けるには、しっかりしたフォーマットを作成して意図と背景を十分に深掘りする必要があります。
ペルソナ設定、文章構成の指定、E-E-A-T(専門性・経験・権威性・信頼性)を組み込むための条件などを網羅できれば、より精度の高いAI記事が仕上がるでしょう。
いわばAI運用の指南役のようなポジションですが、WEBライティングの領域ではまだ確立されていない領域です。どこまで需要があるか未知数ですが、試してみる価値はあるかもしれません。
人の心を動かすセールスライターを目指す
人の心を動かすことができるセールスライティングのスキルは一生モノの財産です。
読者の心を読み解いて行動を促すことができれば、CV率の高さでスキルをアピールすることができます。AI時代など関係のない強力なストロングポイントとなるでしょう。
AIは事実の整理や一般的な解説は得意ですが、読者の心の機微に触れつつ「どうしてもこれが欲しい」「今すぐ申し込まなければ」という切実な衝動を論理と感情の両面から促すことは、まだ人間に一日の長があります。
セールスライティングとは、徹底的なリサーチによってターゲットが抱える言語化できない悩みに寄り添いつつ、ベネフィットを提示するスキルです。
何を書くか、というよりもどう伝えたら人は動くか、というポイントを重視します。
変化を恐れず進化を楽しみましょう

AIの進化によって、WEBライターの仕事は劇的な変化を遂げようとしています。WEB上の情報をまとめるだけの汎用的な仕事は、残念ながら間もなく無くなるでしょう。
それほど頭を使わずにそこそこの報酬を獲得できる時代は終わります。しかし、本当にWEBライターが稼げるようになるのはこれからです。
人間に求められるものは、心の機微を読み取る繊細さと貴重な体験による一次情報です。また、AIオペレーター的な仕事も、今後一定の需要を得ると想定されます。
過渡期こそスキルアップのチャンスです。今、この時期にWEBライターという仕事に挑戦する価値は大いにあります。